理由が本社に上がってこない
瀋陽に拠点を持つ依頼者様からのご相談でした。現地スタッフの離職が2年ほど続き、採用しても定着しない。本社が理由を尋ねると、現地の責任者からは毎回「この地域は人の動きが激しい」という説明が返ってくる、という状況です。
本社としては、責任者の管理に問題があるのか、それとも本当に地域の事情なのかを判断できずにいました。現地に確かめる相手がいない——これがご相談の実態でした。
瀋陽に拠点を持つ依頼者様からのご相談でした。現地スタッフの離職が2年ほど続き、採用しても定着しない。本社が理由を尋ねると、現地の責任者からは毎回「この地域は人の動きが激しい」という説明が返ってくる、という状況です。
本社としては、責任者の管理に問題があるのか、それとも本当に地域の事情なのかを判断できずにいました。現地に確かめる相手がいない——これがご相談の実態でした。
この種のご相談で最初に申し上げるのは、当社にできることの範囲が、かなり狭いということです。職場で何が起きていたかは、そこにいた人にしか分かりません。
そのうえで、外から確かめられることを三つに絞ってご提案しました。拠点が実際にどう動いているか。人の出入りの状況。そして、辞めた方々がどこへ移ったかです。最後のものは、公示されている情報から見える範囲に限られます。
「答えは出ないかもしれません」と申し上げたうえでの着手でした。
拠点は稼働しており、外から見るかぎり業務は回っていました。人の出入りも通常の時間帯にありました。ここまでは、責任者の説明と矛盾しません。
一方で、公示情報から確認できた範囲では、退職された方のうち複数が、同じ市内の同業他社に移っていました。「地域の人の動きが激しい」のであれば、業種をまたいで散るのが自然です。同業に集中していたという点は、説明とは合いにくい事実でした。
報告書には、この二つを並べて書きました。拠点は動いていること。移った先が同業に偏っていること。そして、職場で何が起きていたかは確認できなかったことを、はっきり書いています。
依頼者様は、この報告をもとに本社から人事の担当者を派遣され、在職者との面談を自社で実施されました。当社が行ったのは、その判断をするための材料をお出しするところまでです。
結果として、調査で分かったことより、分からなかったことのほうが判断を動かした案件でした。「確認できなかった」と書くことに意味があるのは、こういう場面です。
掲載にあたり、案件が特定されない範囲で内容を調整しています。

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ID:tanteisoudan